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| 日本基督教団足立梅田教会(東京都足立区梅田5-28-9) |
説教「未来をひらく」
聖書 創世記11章24節~12章 4 節
講師 久保哲哉牧師(聖学院中学校・高等学校宗教主任)
「アブラハムは主の言葉に従って旅立った」(12章4節)
信仰の父アブラハムは「主の言葉に従って旅立った(創世記12:4)」とあります。主なる神の言葉に直ちに従うアブラハムの姿が印象的です。私たちもこの信仰の姿勢を見習いたいものです。
ただし、アブラハムが選んだ「従う」道は、他の進路が主なる神によって「閉ざされた」結果、彼の前に残された唯一の道であったとも見ることができます。
もし、アブラハムの父が存命で、跡取り息子があって、経済的にも恵まれた状態であれば、アブラハムはこの神の声に聞き従う、ということはなかったでしょう。興味深いことに、わたしたちの神は、道を閉ざすことによって、救いに至る道を残すお方であることがここからわかります。人間の目には不思議に見えますが、わたしたちの神はただ「未来を閉ざす」方ではないのです。
主なる神は、わたしたちが窮地のときにこそ、手を差し伸べてくださるお方です。御言葉によって御心を示してくださるお方です。私たちの神は、厳しくも、優しい神なのです。
世界には疫病・自然災害・戦争など、色々な苦難が起こります。しかし、そのようなときにこそ、神が未来をひらいてくださるのです。この「信仰」を与えられた私たちは、希望をもってそのひらかれた未来を生きるのです。
私たちの歩みは力弱く、遅々として進まないものでありますけれども、開かれた神の国への道を、平和への道を、聖なる者としての道を進みゆくことができますように。
(2025年10月19日 日本基督教団足立梅田教会 主日礼拝)
