我らはかく信じ、代々の聖徒と共に、使徒信条を告白す。(使徒信条に続く)
説教者(中間)コメント(6月10日)*書き直す可能性があります
このたびの「日本基督教団信仰告白に基づく教理説教」は、昨年2024年10月29日~31日に開催された日本基督教団第43回教団総会における「日本基督教団の全体教会としての一体性を確認する件」(下記【資料】参照)の決議とは無関係です。その決議自体、私は先週2025年6月2日~3日東京神学大学で行われた「日本伝道フォーラム」で初めて知りました。教団政治に無関心ではありませんが、私がかかわる余地は全くないと考えています。
「日本基督教団信仰告白に基づく教理説教」に私が込めた意味は、信仰告白制定の経緯や背景を解明するなどしての「日本基督教団信仰告白の歴史的・批評的釈義」ではありません。そうではなく、日本基督教団信仰告白の教義学的構造を解明することによって、現代の教会と社会の問題に応えうる素材と力が残っているかどうかを試しています。
いま私が面白がっているのは、私が採っているこの方法の線を貫いて行くと、日本基督教団合同後83年経てもなお続く「教団合同前の旧教派はどこでしたアイデンティティ」をぶつけ合う議論があまり意味を持たなくなる日が来そうな予感がしていることです。
私の力量が足りなくて申し訳ありませんが、教理説教を通じて「教義学は面白い!」と心躍らせてくださる方が起こされることを期待しています。ローマ・カトリック教会でも教理省の仕事がいちばんワクワク感があると思います。アウグスティヌスやアンセルムスやトマス・アクィナスが目の前に座っている感覚を味わえるでしょう。
【資料】第43回教団総会 (2024年10月29~31日開催) において可決した議案第30号
日本基督教団の全体教会としての一体性を確認する件
提案者 常議員会
議案
日本基督教団が全体教会としての一体性を確立するために、教憲および教規に基づいて以下の事柄を確認する。
1. 日本基督教団は、主イエス・キリストをかしらとし、使徒と預言者との基の上に建てられた、聖なる公同教会に連なる一つの全体教会である。
2. 日本基督教団は、「日本基督教団信仰告白」を奉じ、教憲および教規にしたがって公同教会の権能を行使する。教区は日本基督教団がその権能を行使するために置いた、所属教会の地域的共同体である。
3. 日本基督教団の所属教会は、「日本基督教団信仰告白」を奉じ、教憲および教規にしたがって個教会の権能を行使する。
4. 日本基督教団の教師は、日本基督教団の権能によって行われる准允、按手によって立てられ、「日本基督教団信仰告白」を奉じ、教憲および教規にしたがってその職務を行う。
5. 日本基督教団の信徒は、「日本基督教団信仰告白」を奉じることを表明して、バプテスマを受け、 あるいは入会した者であり、聖餐においてキリストの体と血とによって養われつつ、復活の主の再び来りたもうことを待ち望みつつ歩む。
6. 日本基督教団は諸教派の合同教会として様々な伝統や歴史的特質を受け継いでおり、またそれぞれの教会、伝道所がそれぞれの地域の状況や課題を担って歩んでいる。その多様性は、日本基督教団が全体教会としての一体性を確立することの中でこそ生かされ、日本基督教団の豊かさとなる。
提案理由
第42回日本基督教団総会において、議案第40号 「機構改定の目的と課題を確認する件」が可決された。 そこにおいて、教団機構改定の課題は「日本基督教団の全体教会としての一体性の確立」であることが確認された。日本基督教団が、所属する教会、伝道所の全体において一体性のある教会として確立されていくべきことが確認されたのである。日本基督教団の全体教会としての一体性は、教憲および教規にすでに定められている。その内容を確認するためにこの議案を提案する。この確認は、教団機構改定を進めていくための土台となるであろう。
もとより日本基督教団は諸教派の合同教会であり、様々な教派的伝統、歴史的特質を受け継いでいる。 また全国の約1650教会、伝道所がそれぞれその地域の問題を担いつつ歩んでいる。その多様性が日本基督教団の豊かさとして生かされるためにも、全体教会としての一体性が確立されなければならない。 この確認は、そのための土台ともなるであろう。